2019年4月9日 Posted by 編集部
昨年マレーシアでは政権交代が行われましたが、その影響がここへ来てマレーシア現地の輸入業者へ出てきています。
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マレーシア前政権の政策の問題で、現政府は財源難に悩まされています。財源確保のため、税収を増やそうとしており、その影響を受けているのが、自動車業界です。
自動車関連の税は政府からすると徴収しやすい税の1つで、ここ1ヶ月ほどで自動車輸入の関税が大幅にアップしています。
トヨタ車で約20~30万円、レクサス、外車系で約40~50万円輸入にかかる関税がアップしています。
日本で車を買ってからマレーシアに車が到着するまでは、どうしても数週間かかりますが、その車の輸送期間に関税が上がった輸入業者からは戸惑いの声が上がっています。
通常、輸入業者は関税なども見込んで仕入れ原価を決定しています。
しかし今回は、車の購入後、現地に到着するまでの間に関税が上がったため、仕入れ原価が大幅に上がり、購入時点で見込んでいた利益がゼロ、もしくは赤字になることが確定する事態となりました。
この関税の変化を受けて、輸入業者はより厳選して車を買うようになり、現在のオークション相場価格は、値段が入っている車と、入っていない車の価格差が大きくなって来ている状況です。
これまでもご説明したことがありますが、マレーシアへの輸入は許可制になっており、政府から発行された輸入許可証を1台毎に割り当てることで輸入をすることが出来ます。
年明けから、様子を見る輸入業者もいる中、買いを続けていた輸入業者の中には、輸入許可証を既に使い果たし、政府からの追加発行を待っている業者も出てきています。
輸入許可証は使い切ると政府が再発行をしてくれる仕組みになっていますが、ここ7~8年は、輸入許可証の再発行のタイミングを考慮して、輸入業者は仕入れを行うことが出来ていました。
おおよその再発行のタイミングが読めていたり、政府関係者に聞くことが出来ていたからです。
しかし、新政府になってから、追加の輸入許可証の発行については、いつ行われるのか政府関係者に聞いてもわからず、ただ待つしかない状況になっています。新政府の今回の対応に、輸入業者の間では混乱が起こっているようです。
実際、弊社のお客様でも10数社が3月頭に購入してから、1ヶ月経っても輸入許可証が発行されず、未だ船積み出来ていないお客様がいます。
そのため、マーケットには輸入許可証が少なくなって来ており、許可証を使い切ってしまうと輸入業者は必然的に仕入れを止めざるを得ませんので、仕入れをする車両には慎重になっています。
現在、30系後期アルファード、ヴェルファイアの相場は安定してきていますが、輸入許可証が枯渇し始めてきており、その他の車種の相場は日々変動が激しくなってきております。
30系後期アルファード・ヴェルファイアについては、現地のお客様とやりとりをしながら、オークションで買っている弊社としましても、流通台数が1~3月に比べて少ない状況なので、相場が安定しているように見えます。
しかし、客観的に見ると、現地の売れ行きと輸入許可証の枚数とオークション相場が合っていません。輸入業者が買いを止めると、再度オークション相場が荒れる可能性があります。
30系後期もその他の車両も、しばらく乗り続ける方は、様子を見ておいて頂ければと思いますが、直近での売却をご検討されている方は早めのご決断が必要なタイミングかもしれません。
輸入許可証の件については、特にH26年5月と6月登録のお車にお乗りの方はご注意ください。
初年度登録から5年のタイミングで輸入許可証が枯渇していれば、輸出前提の買取価格をお付け出来ませんし、5年が過ぎれば輸出対象から外れてしまいます。
6月登録のお車もGW明けには、輸出するのに間に合わなくなってしまいます。
車検2回目を前に売却をご検討されている方はお早めにご連絡ください。
この記事では、マレーシアの現政府に困惑する輸入業者の現状と、それに伴う日本国内のオークション相場への影響について解説をしてきました。関税の変化と輸入許可証の枚数がオークション相場に影響を与えています。
このタイミングで売却をご検討されている方はお早めにご相談ください。皆様からのお問い合わせをお待ちしております。
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