2019年12月23日 Posted by 編集部
ご存知のように弊社株式会社ENGは、国内で仕入れた中古自動車を主にマレーシアへ輸出しています。今回は、海外のお客様へ販売する時にどういったやりとりをしているのかなどを少し細かくご紹介をしたいと思います。
最近は個人のお客様からの買取も増えてきましたが、やはりまだENGの仕入れの割合が多いのは中古自動車オークションです。
海外営業マンは、事前にお客様からおおよそどんな車が欲しいかという情報をヒヤリングしています。こちらから伺う場合もありますし、お客様からこんな車が欲しいとご連絡をもらうこともあります。
その情報を元に、「オークションにこんな車が出ているけどどう?」とお客様にオファーをします。その際、詳細なお車の状態をお伝えし、欲しいというお客様からは購入の予算をもらいます。
他の競合輸出業者もオークションで同じ車を見ていますので、お客様へのオファーでは価格競争になります。
なので同じ車を、例えば、ENGが総額520万円以内、競合他社が総額525万円以内とオファーする場合もあれば、逆に他社の方がオファー金額が安くなる場合もあります。しかし、ありがたいことに、ENGの車両品質や対応を信頼してくださり、他社の方が販売価格が安くてもENGから買って頂けるお客様が沢山いらっしゃいます。
競合他社との競争は年々激しくなっていますが、引き続きお客様の信頼を勝ち取れるようにがんばります。
予算をもらったら、その予算内で落札を出来るようにセリに参加します。セリは、ほとんど1分足らずで終わってしまいますので、買い逃しをしないように細心の注意を払っています。買い逃しは信頼を失うことに繋がりますので、厳禁です。
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オークション(=AA)で落札出来た場合には、落札金額に、ENGの利益と輸出にかかる経費などを上乗せした価格でお客様に販売します。その販売価格のことを貿易用語でCIF(Cost Insurance and Freight)と言います。
改めて、CIFや車両状態を載せたINVOICEを作成してお客様にお渡しします。それで契約成立となります。
その後は、マレーシアへ車を輸出をして、代金を頂くという流れになります。ここまでの流れを簡単にまとめると下図のような感じになります。
ちなみに、オークションで車を落札した時にはオークション会場へ税込み価格を支払いますが、海外とのお取引には、消費税は関係ありませんので、税抜落札価格にENGの利益や輸出経費をのせて販売しています。
最終的には、落札時に先払いした消費税は還付されますので、その分損をするということはありません。しかし、海外のお客様へ販売した時点では赤字の状態で、オークションで購入した日から約半年後にやっと車の消費税が還付されて初めて黒字になりますので、早く返ってきて欲しいと常々思っています。
オークションの仕組み上、時々、運良くオークション相場よりも安く車を落札出来ることがあります。例えば、オークション相場が500万円の車を490万円で落札出来たなどです。
仮にお客様から最初にもらっていた予算が500万円だった場合、500万円でも490万円でも予算内にはなりますが、その車を500万円でオファーすることは出来ません。
それは、競合の輸出業者が本来渡してはいけない、業者間オークションのIDを海外のお客様に渡していますので、海外のお客様には490万円で落札したことがわかっているからです。
値段が決まっている車を買うのとは違い、偶然安く買える車があるのがオークションの醍醐味だったりしますが、それが営業利益の上乗せにつながらないのはなんとももどかしいところです。
今回は、海外のお客様にどのように販売しているかをご紹介しました。基本的には海外のお客様が欲しい車を探して、オファーする形になります。
これまでENGが、実際にどんな風に海外のお客様に販売しているかをご紹介したことがなかったと思いますので、少しでもイメージのお手伝いになれば幸いです。
▼販売先の海外のお客様来日▼